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津軽海峡 夏景色


はじめに

 今年の夏はなかなか休みが取れなかった(仕方ないものがあるのですが)。ようやくとれた休みは8月下旬、早速計画を立ててみる。もともとは北海道に行きたかったものの「大雪山に初雪」のニュースを聞いて断念。しかし無理して寒いところに行くつもりはない。そして来年もまた学生でいられることが決定した(来年の夏休みなんてあまりないとは思いますがないよりはいい)。そこで今年は北海道ほどは寒くはなく関東よりは涼しい東北に行ってみることにする。そういえば3年前に東北一周をしたとき津軽・下北両半島は天候と距離から断念したままだったなあ・・・などと思い出す。そんなこんなで計画は出来上がってゆくのでした。
 また青森はその地理的な位置からとりわけ西日本に住んでいる人から見ればなじみの薄い地域だろう。そして「日本一周」ということで回っている人の中にはこの両半島に行かない人もいると思われる。そんなこの地域に迫ってみました。

8月29日 最涯の地へ・・・

 ここしばらくのツーリングの出発は飛行機や電車の関係で時間が決まっているものが多かったが、今回はそれがなくて楽だ。それでも5時半に目が覚め早々と駅へ行く。みどりの窓口で高額のきっぷ代を払い、初めての東北新幹線に乗る。やまびこ1号は大宮を出ると盛岡までの途中停車駅は仙台のみ、その速さにびびる。2時間ちょっとで大宮から盛岡まで行けるとはおそるべし。普通の人には当たり前なんでしょうが私は基本が鈍行にあるもので・・・気を付けないと鈍行乗れなくなりそうだ(笑) 盛岡からは特急はつかり。これも運行はあとわずかの期間だ。たまに見える国道4号が3年前の東北ツーリングのことを思い出させる(しかしこの区間をもう一度走る気は更々ない)。11時を回った頃、今回のスタート地点野辺地に到着・・・雨である。それでもゆっくり準備をし、駅そばを食べ終わった頃には雨足はいくぶん弱まったので出発。遠回りになるがまずは4号線に出てみることにする・・・思い出した、あの時は寂しい道を宿を探し走っていたのを。そんな気分に浸ってから今回の目的地、下北半島へ向かい始める。沿う鉄道である大湊線の愛称が「はまなすベイライン」となっている国道を北上。暖かい中、時折海から吹く冷たい風が気持ちいい。また信号がずっとない、飛ばせる。ただ道脇の路面がちょっと悪いところで減速したときブレーキがうまく利かず、自転車が一度横転した。再び降り出した雨の中ブレーキとずれた荷をちょっと直し再出発。半島の中央横浜町まで来ると路面はよくなった。道の駅横浜は素通りしたものの、後でわかったことにはここには菜の花ドーナツがあったらしい。寄ればよかったなあ。その先で今回初のチャリダーに会う。そのチャリダーの名前と同じ地名を写真に撮って欲しいとカメラを渡される。まあ私も近いことをやったことがあるから気持ちはわかるものがある。この先陸奥湾を離れ峠越え、太平洋側に出る。といっても海の展望はない。集落はない原野の中の道を行く。そのうち風車が視界に入る。なるほどこの辺は風が強いらしい。これだけの規模のものを見るのは初めてだ。そして半島の北岸に出る。ひなびた漁村を繋ぐような道は本州最涯の地に向かっているのだが思ったよりは寂しくはない(道中何もないことを想像していたので)。日が暮れゆく海の向こうには北海道の地が見える。海の向こうに見える長い海岸線、これもまた新鮮かもしれない。そして着いた最涯の地は・・・灯台へ行く道のゲートが閉まっていた。5時に閉鎖は早いんでないかい?(着いたのは5時40分頃)。その気になればゲートの上を自転車を持ち上げて・・・ということもできたがあせることもないと思いこの周辺で野宿をすることにする。幸い、近くには集落がある。商店で買出しをしその向かいのバス停に入るのであった。内側から鍵を掛けられたので安全面も大丈夫? 白飯を炊き鯖缶を開け7時台の終バスを見送って眠りにつくのでした。
陸奥湾に沿って進む

原野の中を行く

原野を抜けて

遠くに見えるは大間崎

遠くに見えるは北海道

風が強い

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